毎度おおきに。京都の鍵屋、らびっとキーサービスの清水です。
今回はマンションの風呂場のノブ錠の交換に出動していまいりました。
まあ鍵屋さん的には、風呂場の錠前が故障しての交換というのは夏の風物詩みたいなもんです。
風呂場を安心して使える期間は、7~8年がいいところでしょう。
外見は綺麗でも、ドアの中に隠れている錠前本体やノブの裏側などの見えない所は、錆で真っ赤かです。
もう錆がひどく進行しまくって膨らんで、ネジと錠前とか癒着しちゃってとれない。
原型を留めないとはまさにこの事。
錆びてはいても、ドライバーなどでなんとかネジを回せれば超ラッキー。
かなりの確率で、風呂場でグラインダーが火を噴く結果となります(笑)
つまり、電動工具で錠前を切断、ぶった切るという荒業が炸裂です。
さて今回の現場の錠前はどうでしょう・・・
かなりの締切密封タイプのドアですね。苦戦の予感が頭をよぎります(・_・;)
チューブラーノブ錠というやつですね。かなり古いタイプです。このタイプは水が入りやすく、且つ水に弱い。
恐れずに外しにかかります。
・・・・お?
割と楽に外れた今回。ノブのローズ(握る部分の根本の、ドアに接してる台座の部分)に直ビスタイプだったので、イージーに外れてくれるのでは~?という淡い期待が実現しちゃった。
とまれ、この錆び具合ですよ。見えない所はズダズダに爛れて腐ってる。腐ってるよアンタァ!( °д°)
さて、暑いので素早く新しい鍵を取り付けていきます。
古いタイプで現行のモノとかなり合いづらい為、あれやこれやと工夫して付けていきます。
ハイこちら完成です。今度は表示付きの錠前になりましたので、少しは便利にもなりましたね。
今回の現場では割とスムーズに錠前交換が完了いたしましたが、私の経験で最も強敵だった風呂場の錠前の現役年数は凄まじいものでした。
なんと35年!!(@Д@;
しかもその家、お風呂がもともと無い家で、裏庭みたいなスペースにカプセルみたいなユニットバスが設置されている状態だったのですが、窓もなく、完全な密封体勢!
おかげ様でその風呂場の錠前。取り外すのに90分も掛かったのでした・・・(´;д;`)ヤダ
電動工具で切断しようとしても、それ程の苦戦を強いられるくらい、その風呂場錠は悲惨な状態まで錆びに錆びていました。あれから何年も経ちますが、いまだにあれ以上に凄まじく原型を留めない錆びた風呂場錠を見ることはありません。
風呂場の錠前を外してみたことの無い一般の方は恐らく、水がかかる場所で使われること想定して作られている錠前なのだから、錆の対策とかもしてあって大丈夫じゃないの~?と思われていることでしょう。
答えは、全く気にせずに作られています。
ご~~~く一部のメーカーから出た錠前に、風呂場用として樹脂を多用して、ドア内部に設置する錠前本体も極力錆びない素材で作られているモノもあります。
が、それはもう使われているのを見かける事がほぼ無い、というくらいに普及しておりません。
なので、水が掛かりまくりの風呂場の錠前の寿命は保って7~8年くらいと考えてください。
それ以上お使いならば、即座に交換の依頼をなさってもいいくらいです。
風呂場の錠前の故障を甘く見るのは危険ですよホントに。
もし入浴中に錠前が故障して閉じ込められたらどうなると思いますか?
夏場なら即座に熱中症と脱水症で命の危険が迫ります。
マンションの浴室など、大抵は窓がありません。
また一戸建ての浴室ならば窓があることも多いですが、それでも人が出入りできるほどの大きさが有る窓とは限らず、脱出できる可能性が高いとはいえません。
また冬場に浴室に閉じ込められても、同じく危険です。
追い焚き機能があるから湯船に浸かって待てば大丈夫!かといえばそうでもないでのです。
ずっとその状態でいられるはずもなく、まして追い焚き機能が無かったらどうでしょう?裸で冷たい浴室の中に長時間とどまればやはり、命の危険が迫ります。
私は実際に、お風呂に閉じ込めらたままの状態のところに呼ばれて、浴室の錠前故障を開錠して救出するという経験もあります。
若い娘さんが閉じ込められていましたが、助け出したときにはフラフラになってはりました(;´Д`)ノ
お風呂を頻繁に使うこの夏の盛り。
なんだか調子がオカシイのよね~?という風呂場の錠前は、一刻も早く交換をお考えくださることをお勧めします。