毎度おおきに。京都の鍵屋、らびっとキーサービスの清水です。
今回は提携業者様からのご依頼で、集合住宅の鍵紛失による玄関鍵開けに出動してきました。
場所は京都南部、八幡の方です。
三川合流の地、石清水八幡宮のご鎮座遊ばす男山の山腹に立つアパートは、高台なだけあって眺めも良かったです。
今では背割堤で桜の名所ともなり、風光明媚な八幡・大山崎周辺域ですが、歴史好きな私として眼の前の風景に戦国の世のイメージ図を重ねて夢想するのが癖になっております。
天王山の戦いとして有名な激戦が繰り広げられたのもこの辺り。
大河ドラマの主人公に初の本決まりして、関係しているこの辺りの自治体も俄然やる気に満ち溢れているのではなかろうかと思ったり。
それにしても、明智光秀殿は謎めいた人物だなぁという印象が年々強くなるのは私だけなのかな。出自と云われている美濃を追われてから、足利家の侍臣として出現するころにはすでに結構イイ歳になっている訳で、それまでの足取りなんかもハッキリしないし。
とはいえ最後は、こんな所から戦に負けたボロボロの体を引きずって、小栗栖くんだりまで落ちるなんて凄いなぁ~・・・でも命かかってるからそら必死か・・・再起できるとか色々考えながら歩いていたのかなぁ・・・とか、山に挟まれた狭いところに流れる淀川から京方面を眺めながらの移動でした。
とかいう夢想も、現場到着で終了と相成りました。
駐車場よりかなり高い位置にアパートが建っています。見晴らしはサイコー。
こちらのお宅です。オートロックは無い、古き良きアパートスタイルの構造。
鍵穴のタイプはもちろん、特殊防犯シリンダーです。
無事に開錠しました。作業時間は10分でした。
今回は非破壊で開錠できてよかったですが、最近の防犯用の鍵穴は壊して開けることになるパターンが非常に多いです。
合鍵管理には日頃から今より少しだけ関心を持って、切ない事態にならないようにしたいものですね。
秀吉が持っていて、光秀殿が持っていなかった人生の成否を分ける鍵とは一体何だったのかな~・・・とか、帰りの車窓から見える堤防からの雄大な眺めが答えの出にくい雄大な妄想を誘いました。
毎度おおきに。京都の鍵屋、らびっとキーサービスの清水です。
今回はお得意先のご依頼で、古民家の勝手口にある1枚引き戸への補助錠の新規取り付けに出動しました。
こちらのお宅に限らず、一軒家の勝手口というものは防犯的には危険性の高いポジションとなります。
なぜなら、やはり名前の通り正面ではなく裏手や隣家との間に当たる家の横の奥などに有るため、通行人や近所の人の視線に触れる可能性が低いからです。
従って侵入者から見れば、まずはここを侵入口にするべくチョイスする可能性もまた高いからです。
ご多分に漏れず、こちらのお宅でも勝手口らしい勝手口であり、また家が傾斜地に立っている関係で勝手口側の道路が一段上に高く上がっている。
さらにその道路と自宅の間を仕切る塀がまたかなりの高さを誇るため、勝手口のある家の裏手全体が、まるで半地下の様な雰囲気を呈していたのです。
物も多く置いてあり、かなりの閉じられた空間的な雰囲気は侵入を考えるものの食指を動かすには十分な環境でした。
つまり、残念なことにこの引戸より侵入・窃盗被害に遭われたのでその対策として、錠前を一つ増設して欲しいというご希望でした。
既に泥棒に入られた後に錠前を新規でつけるというのは、一歩出遅れ感があって悔しいものですが、繰り返されない為にも事後の対策は非常に価値があります。
取り付ける現場はこれ。1枚引き戸のアルミ戸で、勝手口にはスタンダードなスタイルですね。
取り付け予定箇所をアップで見るとこんな感じ。既に付いているのは彫り込み式の戸先鎌錠。
旧来のタイプ。すぐ空きます。
さて、早速新規で補助錠を取り付けていきましょう。
オートポンチでドリルの穴を開ける場所に位置決めをしていきます。
ずんずん切り欠け穴を開けていきます。何百個と取り付けて来ましたが、未だに新規で穴を開ける時は緊張感が高まります。お客様の家の財産に穴を穿つのですから、後戻り不能の作業というプレッシャーに慣れることはありません。
本体は無事に設置完了。問題はここから。
こういったアルミ引き戸の補助錠には、ご覧のような戸の室内側に錠前本体部分が乗っかる形で取り付けるモノを選ぶことが多いです。この形の錠前の総称を、「面付け錠」といいます。
面付け錠は先に写真でお見せした彫り込み錠という戸の内部に本体機構を埋め込む形のものと違って、後からの増設で施工が簡単という点がメリットです。結果として、錠前の新規取り付け工賃も安く抑えられます。
ただ難点として、受けの取り付けが難しいということが挙げられます。
アルミの引き戸の戸先、つまり壁側の戸が閉まる時に当たる部分の枠の形状が複雑な形をしていることが殆どで且つ、受けの部品を取り付ける為にビスを打とうにも、表面からは見えない立板の補強がアルミ枠と壁の間に隠れていたりして、四苦八苦ということもままあります。
そのため、引き戸の補助錠をご自分で取り付けてみよう!とお考えになる一般の方には、かなりの勇気と根気と、丸一日くらいの作業時間をご用意頂くことを強くお勧めします。
その上でチャレンジしてみたものの、やっぱり受けと本体の段差を解消してうまく作動するように取り付けるのはもう無理~~!自分にはもう無理~~!!(TдT)となった暁には、私たちの様な錠前業者をお使いください。
さて、そこら辺の難関も無事にクリアして、綺麗に取り付けが完了いたしました。
作業時間は約40分です。
こちらは室外側からの様子。
これは室内側から鍵を開け締めするサムターンを取り外した様子。
見ての通り大きいガラスがはまっていますので、ガラスを割って手を入れて鍵を開けられないようにするために、施錠後にサムターンが取り外せるギミックを持ったシリーズです。
こちらは施錠時の室内側からの様子。
先にお話した、本体と受けの関係がよく見えます。この受けが着地できるサッシの外枠とそこに打つビス、そして本体から来る施錠用のカマとの位置関係を上手く調整して設置出来るかが、我々の様な鍵屋の仕事です。
ちなみに今回取り付けさせて頂いた錠前のは、MIWA社のU9ーND2Sというタイプです。
鍵穴もピッキングに強く、サムターンもポロリと取り外せる機構を備え、引き戸に取り付ける補助錠としての弱点を所々克服してくれているナイスな錠前です。
ワンドアツーロック体制となり、安心感もアップです。
タイトルに書いた、引き戸の戸先に補助錠を取り付けるのが如何に難しいかが、少しでもお伝えできれば幸いです。その家ごとにで戸先と戸受けの構造は千差万別。
毎度頭を捻って、集中力を高めてミスをしないように向き合わないと、けっこうミスしやすいタイプの設置場所なのです。
しかし日本には多く使われている、ましや京都には凄く多い引き戸や引き違い戸。
防犯力は高くない入り口ドアの分類になりますので、防犯力向上の見直しは先延ばしすることなく取り掛かって、転ばぬ先の杖を手にして欲しいと切に願うばかりです。
毎度おおきに。京都の鍵屋、らびっとキーサービスの清水です。
今回はホンダのモビリオのインロックということで出動してまいりました。
場所は大津の石山を京滋バイパス沿いに、ず~っと山道を登って行った山奥の一歩手前といったところ。
建設会社の置き場兼事務所という雰囲気の場所。
夜に呼ばれてきたならきっと、結構なスリルを味わっちゃおうかな~?というノリで来たのかと錯覚してしまうようなロケーションでした。
さて恒例の車名の由来調べを。
MOBILIO ・・・ [モビリオ(MOBILIO)]とは、mobility(移動体)、mobile(移動しやすい)からの造語。
なんしか移動する車というモノの本質をブラッシュアップしました的なイメージのようです。
確かにこの車、不思議な形をしている印象を受けるんですよね~。
そんなに車高は高く見えないのに、やたらとドアのウィンドウ部分が広く見えて視界が良さそうな。車内も広くて使いやすそうな印象。工事車輌にチョイスしても良さげ。
でかい敷地なので、駐車スペースには事欠かないのが有り難い。
この世代になるともう、ホンダ車はほぼウェーブキーですね。
例によって2分で開錠。ホンダのウェーブは本当に開きやすくて助かりマスク。
今回のインロックの原因は、中に残された2匹ワンちゃんがドアのロックボタンに脚をかけて押してしまったことによるものでした。
結構有りますよね~。ワンちゃんロック。閉めることは出来ても、開けることのできるワンちゃんに遭遇したことはまだ一回もありませんが・・・(´・ω・`)
開けてあげたあとに、毎回嬉しそうにワンちゃんに飛びかかられるのはこれまた恒例行事。
なんか可愛いですよね。無邪気な動物の素直さを、少しでも見習いたいな~と思った山腹の現場でした。