毎度おおきに。京都の鍵屋、らびっと清水です。
今回は自分が住むマンションの住人の方から、合鍵を作って欲しいとのご依頼です。
管理人さんがそういう方がおられた時に、いつもご紹介くださるので、有り難いです。
私たち鍵屋だけでなく、世間の職業の中にはそれぞれの世界で当たり前に使われている専門用語があります。
当たり前であるがゆえに、世間一般の方にもその言葉が浸透していて、普通に使って説明しても理解してくれるだろうと思いがちですが、今更ながらそこには大きな乖離が有るのだなぁと感じさせられました。
今回の合鍵の種類である、ディンプルキーです。
いわゆる鍵、というモノを想像する時、普通の人は平たい金属の細い板の横に、ノコギリ状のギザギザとした切れ込みが入っているものが出て来るのではないでしょうか。
もしくは、ドラクエとかのゲームや、キーコーヒーの看板に使われているロゴのような、棒の先に横向けに四角い歯が出ているモノか。
しかし昨今の新築マンションや一軒家にかなり普及していきている鍵の見た目は、それとは大きくことなります。
平たい長方形の金属板の側面(エッジ)ではなく、平面の広い部分にえぐったような多数の穴が並んでいるタイプのものが多いのです。
これをディンプルキーと呼びます。
ちなみにディンプルとは英語で次のような意味になります。
① えくぼ。くぼみ。 ② ゴルフ-ボールの表面に施された小さなくぼみ。
このディンプルキーという言葉でお客様に伺っても、いまだにほぼ伝わりません。
結構普及してきて、毎日使っている筈なのにその鍵の種類の名前を知らない。まあ、鍵のようなものに限らず、使い方とその役割さえ分かってしまえば、その構造や名称などを知らずとも困らない、というモノは他にも沢山ありますし、鍵もその手の最たるものと言える気がします。
ディンプルキーの合鍵作成の様子。旋盤の機械に似たスタイルです。
至極単純な形ですが、切削単位は0.0何ミリ単位です。気を遣わないと、何年やっていても失敗は出ます。
最近の家鍵は、失くすと本当に大変ですよ。まあとにかく開けづらい鍵と錠になっています。窓もです。
それはマンション・一軒家どちらも変わりません。
合鍵の余りが有るのなら、家に置かずに一人2本を持って外出し、それぞれの鍵を別々の場所に分けて身につけおいて下さい。
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